夏休みは海へ行くためだけにあるものではない。
海へ行くのは一回だけでいい。
何回も行っていると終いにどざえもんになる可能性が高くなる。
夏休みの期間は一年の約十分の一に相当する。
この期間に、
一生懸命受験勉強した者と遊びほうけていた者との差が大きく出る。
夏を境に、勉強や偏差値で大きく「変身」する者がいるのはこのためだ。
成績のあまりよくない人にとっては、夏休みの四十日間は正に「めぐみの雨」であり、
勉強も遅れを一気に挽回できるチャンスでもある。
与えられた機会をむだにすることのないよう、
受験勉強の天王山「偏差値夏の陣」を制して優位に立とう。
1基礎力の充実を徹底する
「受身」のできないものに柔道はできない。やれば大怪我をするだろう。
勉強や受験勉強にも同じことが言える。基礎や基本ができていない人は前には進めないのだ。
これは特に成績のよくない人に言えることだが、いわゆる「勉強のできない人」というのは基礎のできていない人が大半である。基礎や基本ができていないから、そもそも勉強の入り口でつまづいてしまっている。だから勉強についていけないし、成績も上がらない。
この状態から脱却するためには方法は一つしかない。各科目ごとに基本事項を徹底的に理解することだ。
具体的にいうと、英語では
基本構文、英単語英熟語、英文法などがこれにあたるが、
これは
英単語英熟語、英文法の例文を覚えることで達成できる。
何回もいうことになるが、英語の例文とはそれだけ重要だということだ。これがすべての基本になる。
古文でいえば、
古文単語と基本文法になる。この二つの知識がないと古文は理解できない。
日本史世界史では、
政治史の大きな流れを理解するのが基本。
外交史や文化史は政治史と関連付けて理解する。
科目ごとに
基本事項の理解を徹底的にやれば、自然に得点も偏差値もUPしてくる。
成績のよくない人にはこのことを強くいいたい、必ず実行するように。
2模擬試験や夏期講習を利用する
これは学力がある程度以上の人に対するものだ。学力の低い人の場合は自信をなくして逆効果になる場合もあるので、注意して欲しい。
本番前の予行演習として、
模擬試験は積極的に受験すべきだ。
特にこの時期の模擬試験の成績は志望校の選定に大いに役に立つ。
入学試験まで約半年あるし、ある程度の余裕を持って自分の成績を客観的に見つめることができるからだ。冬季になってはそうはいかない。
人間の場合、「慣れ」というものの持つ意味は大きい。訓練されているものとそうでないものとの差は歴然として出てくる。入学試験の場合も例外ではない。
「慣れ」ている者のほうが有利なのだ。
近い将来、TOEICという英語の試験を受けることになると思うが、この試験の場合などはその「慣れ」がものをいうものの典型だ。問題を解く速さに慣れていないと勝負にならない。
入学試験の場合も、「試験勘」というものがある。試験そのものに対する慣れとかどの問題から解答していくかといった実際の試験に対する適応能力の訓練のことだ。
これは
何回も場数をふんでいる者の方が有利である。だから模擬試験の場合は積極的に受験することを勧める。
次に夏期講習だが、自分ひとりで学習計画を立ててちゃんと実行できる人には必須のものではない。勉強というものは本来一人でやるほうが能率が上がるからだ。
ただ一ヶ月以上一人で自分の立てた計画とはいえ予定通り遂行するのにはかなりの精神力を必要とする。いまひとつ自信のない人は夏期講習を考えてみるのもいいだろう。
予備校にもよるが、ある程度の体系だったものを学習できるのが、予備校を利用することのメリットである。
3成績上位の人は偏差値UPをめざす
成績上位の人は、基礎事項の見直しと、特に問題集や志望する学校学部の傾向にあわせた過去問題集などで
実戦力の鍛錬に努めること。
模擬試験や通信教育の利用などはいうまでもない。
高成績・高偏差値の人は、
あらゆる手段を用いて、さらなる学力向上を目指しての勉強に努力すべきだ。
それが偏差値エリートへの道であり日本のエースへの第一歩でもある。
簡単に夏休み中の受験勉強法についてふれたが、
十二月一杯までが勝負なので、しっかりと学習に取り組むこと。
参考書等は各参考書のページを参照のこと。