英会話を習いそこねた東後勝明先生

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学生時代、早稲田大学には東後勝明という英会話では有名な先生がいました。

東後先生の英会話の授業を取らなかったことは、今も後悔していますが、
先生の授業を取らなかった理由が、
これまた残念なものだったのです。

早稲田大学の学生だった時、
NHKのラジオ英会話の講師をしていた東後勝明先生は早稲田でも教えていました。

東後先生の授業は取ろうと思えば取れたんですが、当時の早稲田の大将ヌルハチ先輩はこの先生の授業を取りませんでした。
その理由がなんとも情けないものなのですが、ここで公にしてしまいましょう。

ヌルハチ先輩は英語には自信があったので、英語関連の授業は進んで受けていたということはすでに何回か述べた通りです。
ただし、この英語というのは文字通りの受験英語でした。おまけに読み書き専門英語でした。

ですから、英語の文章を読んだり書いたりするのは苦にならなかったわけですが、話す方の英語となると、話はまるで違ってきました。
会話の方はからっきしダメで、ほとんど話したことはありませんでした。

これは、ヌルハチの受験生当時は、
会話とかリスニングは重視されていなかったため、英語をまったく話したこともない受験生も驚くほど多くいて、ヌルハチもそのなかの一人であったということなのです。

当時、東後先生はすでに有名でした。
普通ならば、待ってましたとばかりに受講するところですが、何分にも英会話とは無縁のままに大学に入学してしまったので、先生の授業を取るのは危険過ぎると判断してしまいました。
有名な先生ですから、授業の単位の評価はかなり厳しいのではないかと自分なりに決めつけてしまったわけです。

東後先生の授業が実際はどうであったのかはわかりませんでしたが、有名であるだけに、逆に評価の方はかなり辛いだろうと踏んだのです。

先生はラジオの番組では温和な感じの先生でした。
また、早稲田の校内で先生を見かけることもあったのですが、
「人は見かけによらぬものということもあるし」などと勝手に想像してしまったのです。

楽に単位を取ろうという気持ちが先に立ってしまい、東後先生の授業を取らないまま早稲田を卒業してしまったことは、今もって残念の極みと言わざるをえません。

この時の判断ミスが、後に英検1級試験を受験した際に、大きなしっぺ返しとなってヌルハチを襲うことになったのです。

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