慶應義塾大学勉強法
一部の学部で二教科型試験が導入され、
人気の高騰にともなって偏差値も上がり、
私大ナンバーワンの地位をかためつつある感があるのが慶應義塾大学だ。
慶應義塾大学は、もともと医学部だけは偏差値が高かったが、
他の学部は、こんなこと言ってはなはだ申し訳ないが、
偏差値はそれほど高い大学ではなかっただけに、まさに隔世の感というところだ。
二教科学力考査中心だけに、
慶應義塾大学受験に際しては英語の学力がものを言うし、
英語の得点いかんで合否が決まってしまうといっても過言ではない。
慶應義塾大学受験に関しては、英語様様であると言う事ができる。
以下で、慶應義塾大学勉強法と注意点を列挙するので参考にするように。
1 慶應義塾大学の合否は英語の学力で決まる
慶應義塾大学の入試英語のレベルは難易度が高く、大学入試問題としてはトップレベルにある。
おまけに配点が200点の学部が多い。
このことが何を意味するかというと、慶應義塾大学の入試に関しては、
英語のできる受験生は高得点が期待でき、英語で差をつけることができる
ということだ。
慶應義塾大学の場合は、配点の半分か半分以上が英語に割り当てられている。
これは、大学側も英語の能力を非常に重く見ていることの表れだ。
大学入学後も語学の授業はあくまでも英語が中心になり、英語の必要性が増すことはあっても減ることはない。
単に受験突破という意味だけでなく、将来の展望を見すえたとき、英語の持つ重要性はきわめて大であるので、
特に慶應義塾大学やその他の英語重視の大学を志望する人は、
ひたすら英語の学力・偏差値の強化に努めて欲しい。
極言すれば、
慶應義塾大学は英語の力だけで合格できる。
だから、あらゆる手段で
抜群の英語力をつけておくことだ。
慶應義塾大学勉強のカギをにぎるものは、抜群の英語の学力そのものである。
このサイトの中で勧めている英語勉強法は、あくまでも英語のあまり得意でない人を主な対象として考えているものなので、
慶應レベルの英語に対応するにはかなり物足りないところがある。
特に英語長文問題対応レベルの英語力が要求されるので、
それに対する対策および勉強が必要だ。
慶應義塾大学法学部の英語
平成23年度慶應義塾大学法学部の英語入試問題について簡単に解説する。
慶應義塾大学勉強法の見本となるものなので、
他の学部も、これに準じて勉強するといいだろう。
Tはアクセントと語法問題であるが、難易度は平易な部類に入る。
アクセント・語法問題は本来満点をめざすべき問題であり、この問題で点を落しているようではそもそも受験資格があるのかという疑問符がつく。
この問題は、
ヌルハチがいつも言っている
耳からの英語勉強法で楽に解決がつく。
例えば
DUOとか速読英単語上級編をCDを使ってくりかえし聴いて覚える。
これが出来ていれば、このアクセントや語法の問題はほぼ反射的に答えが出てくる。
なお、DUOや速読英単語を学習するときは、最初に本文の訳を見てしまってもいい。
自分で訳そうなんていうのは時間のむだだ。
本番の入試で訳が出来ればいいので、学習においては難しい英文は最初に訳を見て確かめてしまったほうが効率的。ただし、自分で正確に訳せるようにしておかなければならない事は言うまでもない。
Uは対話形式の読解問題で、これも平易である。特に英会話のできる人にとってはきわめて簡単な問題になる。
例えば、
No, in many universities students are required to complete a graduation thesis.
(いや、多くの大学で、学生は卒業論文を書き終えなければならない)
の中の、
be required to 〜(〜することが要求されている)などは会話ではよく使うものであり、会話体の英語に慣れている人にはなんでもないものである。
英会話の得意な人にとっては、この問題も満点コースになる。
Vは長文読解問題で、空所補充や下線部の意味を訊いてくる。かなり高度な英単語の意味を問うもので、TやUと比べると難易度はかなり増す。
この問題は基本的には語彙力を問う問題で、同意語の知識がものをいう。
例えば、
imploreは
plead(嘆願する) と同じ意味であり、
queue(発音に注意 キュー)は
line up(列を作る)と同義である。
この問題も、
同意語・反意語などに注意して英単語・英熟語を勉強する事によって大部分対応できる。
Wは読解問題に属するが、使われている英単語や英語表現がかなり高度なもので、正解を得るためには高度な総合的英語力を必要とされ、難易度はかなり高い。
いわば、慶應の英語ここにありという問題である。
例えば、
had succumbed to some tropical disease
(何かの熱帯病にかかって倒れた(死んだ))
の中の
succumb(負ける、屈する、死ぬ)という単語は、難易度が高く、英検1級・TOEIC950・大学院レベルの英単語だ。 ヌルハチは
B.Russellの著作の中でこの英単語を覚えた記憶がある。
ラッセルのような超一流の人物でも、
使う英語には好みがあるんだよね。
同意語(synonym)として
yieldも覚えておこう。
このレベルの英単語や英語になると、
ただ単なる高度な受験英語勉強だけでは対応できないところがある。
対応策としては、
できるだけ多く時事英語に慣れておくことが奨められる。
Newsweekを読むとか時事英語の語彙を増やすとか、
そういった総合的な英語勉強の方法を身につけておく必要がある。
難易度が高いだけに、このWの問題でかなりの差がつくだろう。
英語の学力の高い人は、解答しながらにんまりというレベルの問題だろう。
Xは省略。
慶應義塾大学法学部突破!英語の神々
慶應義塾大学法学部の英語で合格点を取るためには、基本的な英語力を完璧にした後でのプラスアルファが要求される。
いわば受験英語では
神様レベルの英語だ。
ここに挙げたものは
必要最小限のものだという認識で勉強することが必要だ。
DUOや速単あたりで
at a loss(途方にくれる)しているようでは途は遠いな。
高1から始めればいいんだよ、時間をかけて。
時事英語はちょっとレベルが高すぎるところもあるけどね。これも勉強のうちだ。
どのみち近い将来やらなければならなくなる。
逆にいえば、
このレベルの勉強ができていれば、慶應義塾大学の合格が完全に見えてくる。
2 日本史・世界史は指定された範囲を徹底学習
慶應経済では、「世Bは1500年以降,日Bは1600年以降が中心」
などのように試験範囲が指定されている。
これはこの年代以前の問題が出されることはほとんどないということを意味している。
これは歴史上の事象の重要度ということもあるが、受験生の負担の軽減という側面もあるので、この年代以降の歴史は徹底的に勉強する。
3 小論文は自分の主張が明確に伝わるように論述する
小論文試験の考査ポイントは、大きく別けて三つになる。
@ 漢字や句読点などに注意し、正しい日本語の文章を書く
言うまでもないことだが、漢字の間違いや句読点の脱落は減点の対象になる。
あくまでも日本語として正しい文章を書くことが前提になる。
A 資料を読み取る能力
学部によっては資料が付与されている場合がある。この場合は、資料の内容を理解しているかどうかも考査の対象になる。日本語の理解力・読解力を試される。
B 自分の主張を的確に表現する能力
これが一番大きなポイントで、このことができるかどうかで合格点がもらえるかどうかが決まる。
文章を論理的に構成する能力と日本語の表現能力が問題になる。
どちらも普段からの練習等が必要だが、特に自分のいいたいことを相手に正確に伝える能力の有無が勝敗の分かれ目になる。
新聞の社説などに目を通し、どのような論理展開をはかっているかを研究してみることも必要になる。
冒頭でかなり厳しいことを言ってしまったが、東大、早稲田、慶應は文字通り日本を代表する三つの大学である。
輩出してきた人材並びにその多様さを考えると、慶應義塾大学は日本の”大学御三家”と呼ぶにふさわしい大学である。
その名に恥じない実績と行動が当然期待されるので、冒頭のような辛口の論調になってしまったものであり、
裏を返せばすなわち慶應義塾大学に対する大きな期待と要望であるということで理解して欲しい。