偏差値エリート　

風は海から

偏差値エリート:日本をけん引する学力エリートの真実

善きにつけ悪しきにつけ
（for better or worse）、
日本の社会をけん引してきたのは、
学力エリートである、成績トップ組の、
偏差値エリートと呼ばれる人たちでした。

このことは、
明治以降の日本の歴史を、
ひも解いてみればわかると思う。

偏差値の功罪については、
賛否両論がありますが、
今なお、日本の社会においては、
大きな影響力を持っている、
偏差値エリートの真実に、
迫ってみました。

ヌルハチの偏差値の中で、
駿台模試の成績表を載せてありますが、
成績優秀者一覧に載るような人は、
大体、いつもメンバーが同じでした。

特にベスト10とか、
ベスト30、ベスト50くらいに入っている、
成績上位の人たちの顔ぶれは、
いつも一緒という感じであった。

この頃の駿台模試は、
本当の学力トップ組が、
こぞって受験していた模擬試験だったので、
受験エリートの中の
トップ中のトップということで、
偏差値エリートと呼んで、いいだろう。

学力トップ組・偏差値エリートの秘密

この、いわゆる偏差値エリートの人たちが、
いつも好成績ををおさめていたのには、
理由がある。

もともとの能力の高さということもあるが、
それ以上に、
好成績の後押しをしていたのが、
好成績を取ることで得られる、
陶酔（intoxication）だ。

偏差値トップとか、
席次１位というのは、快感なのだ。

模擬試験で１位を取るとか、
偏差値トップというのは、
気持ちがいいんです。

一回味わうと、
忘れられなくなって、また欲しくなる。

それが、この快感による陶酔なんです。

いい意味で、
これは中毒（intoxication, addiction）
になる。

中毒になると、大変です。

薬物中毒を見れば、
よく分かると思いますが。

なかなか、抜け出せなくなる。

偏差値エリートの陶酔は、
ある意味では、
この陶酔への中毒と言っても
いいものだろう。

全国レベルの模試で、
10位以内に入ってくるような、
偏差値エリートは、
小学生の頃から好成績で、
何回も、
この快感を経験していることが多い。

だから、余計この陶酔が忘れられないんだ。

またその快感を味わいたくて、
勉強という努力を続ける。

これが偏差値エリートの学力の源泉であり、秘密であるのです。

しかし、偏差値エリートは、
競争相手の学力レベルが高いので、
勉強という努力を怠ったら、
そこから、いとも簡単に脱落してしまい、
快感も陶酔も、
得ることはできなくなる。

中学までは学力トップクラスで、
高校で脱落する人が数多い。

これは高校になると、
自分と同レベル、
あるいは自分以上の競争相手が、
出てくるから、
中学の時までのように、
楽に１番は取れなくなることによって、
脱落するのである。

この範疇に入る人たちを、
かなりの数見てきている。

高校レベルが、真の競争と考えていい。

強い競争相手同士の、
高次元の競争に勝っていかないと、
偏差値エリートにはなれないし、
偏差値エリートとして生き残っていくことも、
できない。

本当の意味で、
偏差値エリートであり続けることは、
厳しいことなのである。

だいたい、
エリートであり続けることは、
楽なことではないし、
非常に疲れるし、苦労も多い。

四六時中、
競争に明け暮れるようなものだから。

だから、
エリートであることは大変であり、
努力も必要になる。

ただ、
一度エリートの快感を味わってしまうと、
必ずまたその快感を味わいたくなる。

このことは間違いない。

駿台模試あたりで、
上位に来ている人は、ほぼ間違いなく、
この手の自己陶酔・快感組と考えて、
いいだろう。

またやりたくなるんですよ、１位を。

偏差値は青春の勲章だといったけど、
偏差値は、快感保証つきの勲章だ。

偏差値エリートの快感は、
一種独特なものである。

偏差値エリートは、
この快感が忘れられず、
その陶酔を求めて、
日夜勉強に励む。

他の楽しみごとをいっさい犠牲にしてまでも。

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