英語英会話について
何かの役に立つかも知れませんので、
ここでは簡単にヌルハチと英語英会話とのかかわりについて触れてみたいと思います。
英語英会話との最初の出会いは中学の時、例の、
Hello.My name is Bill.
でした。
成績は、よく学校を休んだ割には、まずまずでした。
英語の先生に、
「(学校を休んでるわりには)英語の単語をよく知ってるね」
と言われたことが、いまだに記憶に残っています。
欠席日数が多すぎたため公立高校を内申書で落とされ、
その反動からか、高校に入ってからは、文字通りのガリ勉生活。
この頃は本当によく勉強しました。
英語の成績もよかったです。
中学の頃に、
動物的な感覚というか、
英語という科目は点の取りやすいものだと感じていました。
そこで、高校の頃には、
「英語を本当の得意科目にして得点源にしよう」
こういう風に考えるようになりました。
この頃のガリ勉ぶりは、
「偏差値82.1の勉強法」の中で披露しています。
しかし、大学の入学試験では英会話の力とかリスニング力が考査の対象にならない時代であったため、
英語英会話そのものには興味がなく、
ひたすら受験英語の勉強にあけくれていました。
ただ今になって思うと、この頃に詰め込んだ英語が後々英語を話す際に役にたったと思います。
中学や高校の学生でこのサイトを見る人があるかもしれませんが、
受験英語でも立派に英会話ができますので、
将来のために一生懸命英語の勉強に取り組みましょう。
数学がだめでT大入試に失敗。駿台へ。
この頃、駿台には鈴木長十という超有名な名物先生がいました。
この先生は、顔も面白かったが(先生 スミマセン)、教え方が抜群で、
つぼを押さえたとはまさにこの事という感じだった。
学生はみんな、長十、長十と呼んでいた。
この先生のすごい所は、ヌルハチに、
「
日本語としておかしくない訳をしなければ、英文和訳にならない」
という事を教えてくれたことだ。
日本語として自然な訳。
当然のことなんですが、
この「自然な日本語」というのが、
普通の中学生や高校生にはなかなかできないのです。
このことを、
学生を笑わせながら教え込んでしまうところが、
並大抵のものではありませんでした。
この鈴木長十という先生は。
ヌルハチがうまいなと思ったのは、
鈴木長十と中野好夫、
この二人だね。
駿台では英語の成績はよかったね。
自己最高かどうかは分からないが、保存してある公開模試の成績表の中では、77.3が一番高いもののようだ。
受験勉強のサイトも公開するので、
学生の人は興味があったら見てください。
数学はだめでしたが、
国語・英語・世界史は偏差値が高かったのでかなり自信があります。
証拠写真をつけて公開しますので見てください。
もっと面白い数字が見られますよ。
数学がだめでT大不合格となったわけですが、
文科系でも数学ができないとT大は難しいね。
自分の周りでT大落ちたのヌルハチだけだったよ。
冗談抜きでね。
T大落ちたら早稲田の政治くらいしかないから、早稲田に行ったけど、
別に政治学の勉強をしたかったわけではなく、
単に私大文系では偏差値が一番高かったと言う理由だけで入学したので、やる気もなく、学校へも行かず、
ひたすら日英の文学書なんかを読み漁っていたね。
ヌルハチの場合は、
政治学科ではなくて、実質上、英文学科のようなものだったよ。
色々読んだけど、
ここは英語英会話のことを話す場なので英語だけにしますが、
まず手にしたのが
Bertrand Russell(バートランド・ラッセル).
なぜ
Russellを知ったかと言うと、これも受験英語のおかげ。
何しろやたらこの人の文章が大学入試の英語に出ていたからね。
ヌルハチの受験の頃は、
ラッセルとモーム、
この二人が大学入試英語の双璧だった。
おかげで、モームまで読んでしまう羽目になったけどね。
一体この
Russellって何者なんだろうと思って調べてみたら、
なんとノーベル文学賞(
Nobel Prize in Literature)をとった偉い数学者・哲学者と出ていた。おまけにこの人は伯爵(
earl)だという。
これを読んで納得したね。
この人いろんなことをよく知っているし、
言っていることも至極合理的なことばかり、
おまけに文章が読みやすい訳が。
Russellの最も嫌いな言葉は
Ambiguity(あいまいさ)だったと思うが、この人は意味の取りづらいおかしな文章はまず書かないね。
英語の文章で、まねするなら、
Russellだね。
英語のあらさがしをされる恐れは皆無だろうから。
Russellからは色々と学んだけど、一番印象に残っているのは、
「人間何をやるにしても、勇気(
Courage)のない者は何もできない」
という事だね。
恋愛、仕事、政治信条。
どれを取り上げても、
勇気のない人は何もできないな。
大学入試レベルの数学もできないのに数学の専門書なんか理解できるわけないので、
数学方面のものは除いて、Russellの書いたものはほとんど読んだけど、全部よかったね。
中でも、彼のようにきわめてまともな人間でも人を殺そうと思ったことがあるとか、経済学で有名な
Keynesが自らオートバイに乗って自分の書いた原稿を出版社かどこかに運ぼうとする件なんかは、まさかあのケインズがオートバイに乗っていたなんて全然知らなかったから、特に印象に残っているね。
T.S Eliotも、確か
Russellの
Harvard大学での教え子だったと思うよ。
ヴィトゲンシュタインも教え子の中では有名だけどね。
この人のことは、天才だと言っているね、ラッセルは。
興味のある人は、
Russellの自伝(
Autobiography)とか、
西洋哲学史(
A History of Western Philosophy)なんかを読んでみたらいいんじゃないかと思うんだけど、
両方ともかなり分厚いので時間がかかると思うけどね。
ラッセルの英語は、
英語英会話の英語の部分では非常に参考になると思います。
現代英文の模範といわれていましたからね。
Russellについては、書きたいことが山ほどあるんだけど、また別の機会に譲ることにしましょう。
次に読んだのは
Dickens と
Shakespeare。
まず
Dickens(ディケンズ)から。
Dickensのことは
Christmas Carolなどを通じて前から知ってはいたけど、本格的に読んでみる気になったのは
Russellを通してだった。
何しろ、よく
Dickensの書いたものが出てきたね。
いかにも
Russellが子供の頃
Dickensを読みまくっていたんだろうという事が推察できるという感じだった。
登場人物の名前があちらこちらに出てくるので、よけい読みたくなったね。
Dickensはヴィクトリア朝を代表する小説家で、筋運びに多少難の見られることもあるが、
これは恐らく雑誌の連載というかたちをとっていたためと思われます。
文章の巧みさ、登場人物の描写のうまさなど、他にイギリス人小説家はたくさんいるけど、この人の前に出るとかすんじゃうね。
Shakespeare以外は。
ものかきとしては天才だね、この
Dickensは。
英会話の勉強にはあまり役に立たないと思うけど、英語の勉強にはなると思うので、簡単に彼の作品を挙げておくので参考にしてください。
ちなみにヌルハチがDickensを読んだときは、中野好夫さんの訳を参照しながら読んでいたので、時間が二倍かかったね。
まさに二倍二倍だったよ。
英語の力が二倍になったかどうかは、
自分でもよくわからないけど。
中野好夫は訳がうまいよ。その当時日本で一番英語ができるのはこの人だと思っていたもんね、ほんとに。文学関係の翻訳でも目指そうという人は、この人の訳したものを読んでみるといいと思うね。本当にうまいから。
何から読んでいったのか、もう忘れちゃったけど、
まず
David Copperfield.コッパフル、コッパフルという言葉が頭の中に住みついてしまって、今に至るまで忘れられない。
Great Expectations(大いなる遺産)
これはPip,Pipだね。これは面白いよ。読んだ人も多いと思うけど。
expectations とsが付いていることに注意。
これは映画でも見たね。
Little Dorrit
これは成人年齢に達しても体があまり大きくならず、ちっちゃくてかわいい(little)Dorrit家の娘を主人公にした話で、ヴィクトリア朝の頃は借金などで監獄に入っても、ある程度自由に外出などができたようで、ちょっとびっくりしたね。
The Old Curiosity Shop(骨董屋)
薄幸の少女Nellの物語で、お涙ちょうだいものではマッチ売りの少女の上を行く。
A Tale of Two Cities(二都物語)
フランス革命を題材にしたもので、愛する女性のために自分と瓜二つのフランス人貴族の身代わりになって断頭台の露と消えていった、シドニー・カートンが忘れられない。
これも映画がよかったね。
最後の断頭台に登るところのセリフなんかが。
映画の英語も、利用の仕方しだいでは、
英語英会話の勉強にも役に立つと思います。
Oliver Twist(オリヴァー ツィスト)
救貧院で育った孤児オリヴァーの波乱万丈の物語で、Dickensの最も得意とした英国下層社会の描写が例によって興味深い。
Bleak House(荒涼館)
これは、
bleakの意味を覚えてもらいために記しておきます。
Our Mutual Friend(われら共通の友)
これも、
mutualを覚える。お互いの、という意味だけどね。
A Christmas Carol(クリスマスキャロル)
Dickensの作品ではこれが一番有名かもしれないが、
Christmas Booksと言う作品群の中の一つである。
The Pickwick Papers(ピクウィッククラブ)
これは面白かったね。Mr.Pickwickとその仲間による英国版ヤジキタ道中記。
この他にも、
Hard Times, Dombey and Son,
Nicholas Nickleby
などがあるが、とにかくこの人は英語の文章がうまいので、時間の余裕のある人は英語の原文で読んでみるといいだろう。
最後にいよいよ大将の登場だね。
Shakespeare(シェイクスピア)については、
よくご存知でしょうからくどくど語ることはしませんが、
一つだけ申し上げておきましょう。
彼が天才詩人であることは異論をはさむ余地はないのですが、彼の作品にはほとんどすべてもとになった種本があるんだよね。つまりその作品のほとんどすべてが、厳密には彼のオリジナルではないということ。
だから
Shakespeareのことを「盗作の天才」と揶揄する向きもあるが、その詩的才能はすばらしく、とくに
pun(地口、駄洒落)が効いてるね。
彼の作品の主だったものを列記しようと思ったんだけど、また次の機会にしましょう。
Shakespeareの作品は、大抵の人が名前ぐらいは聞いたことがあるものがほとんどなので、ここで列挙することは控えるが、その作品の中から一つの興味深い台詞を引用しておく。
なにぶん大昔に読んだものだから、何に出ていたかは忘れてしまった。
ただ、英語の文章は間違いないと思うのだが、これも100%の自信があるわけではない。違っていた場合はお許しを。
I am weaker than a woman's tear.
(女の涙よりか弱きこの身)
女の人に怒られてしまいそうな台詞であるが、
Shakespeareの作品の中にはこのような文章がここかしこにちりばめられている。彼の書いたものが延々と生き延びて現在に至るまで光り輝いている理由にひとつがそこにある。
英会話の上達にはあまり役立つとは思えないが、人間の教養の一つとして、彼のものにふれてみるのもいいと思う。
シェイクスピアの文章にはあまり無駄な台詞がないね。計算して使ってるという感じだね。ここでこう言ったら、観客はどういった反応を示すかということが分かったうえで言葉を選んでいる。こういうのを英語で
plotと言うんだね。
彼の場合はこのplotに優れているので、読んでいてあきない。
演劇として観客の前で実際に演じられたものであるから、これは当然のことともいえる。観ている観客が飽きてしまったら、すぐに席を立ってしまうからだ。
彼の演劇は「地球座」というところで上演されていたが、客が入るかはいらないかは当時の彼にとっては死活問題であった。
だから、どこで観客を笑わせ泣かせるかは彼の一番神経を使ったことの一つであったが、このことでも彼はことごとく成功している。
現在でもそうであるが、当時の観客もShakespeareの意図したとおりに泣いたり笑ったりしてくれた。
Shakespeareは、文学者としてだけでなく、プロデューサーとしても一流の人物であったことが、このことからも分かる。
以上、かなり長い問わず語りとなりましたが、
英語英会話の勉強は、
時間のかかる、継続性必須のものである、
こんな具合に心得るのがいいのではないでしょうか。
みなさんも、英語英会話の勉強、がんばって続けましょう。